あなたの幸せ

最後


それから2ヶ月たっくんが入院した。
前から通院はしていたみたいだけど・・・。
「たつやくん!お見舞いきたよ!」
「なんでお前2日に1回はくるの・・・。」
「え・・・?うーん。
 たつやくんと一緒にいたいから・・・かな?」
「じゃもう俺と顔合わせないでって言ったら
 どうする?」
「たつやくんの父さんにお花届けてもらう♪」
「なあ。
 おれのどこが好きなの?
「ん?うーん・・・
 笑顔!!
 めっちゃ性格は男らしいのに顔はすごく可愛くて
 わらったときの無邪気な笑顔が大好きだよ!」
「ふーん。」
あ・・・今めっちゃ照れてた!かわいい。
「じゃあ俺が俺のこと好きにならないでって言ったらどうする?」
「それがたつやくんの幸せにつながるんなら
 私はあきらめる!
 だってたつやくんの幸せが一番だもん!」
「じゃあ・・・俺のことあきらめて!
 もう顔もみたくない・・・。」
「そっかぁ・・・。
 じゃあ私あきらめるね。」
「お花もどうせうっとおしいしやめるね?」
「うん。」
「じゃあ・・・
 たつやくん最後にたっくんってよんでいい?」
「いいよ。」
「たっくん!長生きして幸せになってね!」

私は病室をでた瞬間号泣した。
これまでかってほど泣いた。
本当に涙がとまらなかった。
どうして私はたっくんを好きになってしまったんだろう。
どうして私はたっくんに嫌われてしまったんだろう。
どうして私はたっくんを幸せにできないのだろう。
きっとこの泣き声は
絶対に病室のなかまで聞こえてた・・・
たっくん・・・
私はこれくらい本気でたっくんが
大好きだたんだよ?

そして4週間後。
学校中にながされた。
たっくんがなくなったこと。
もちろんどうしても行きたかったお葬式には行かなかった。
たっくんと最後に会った時に
たっくんに書いた手紙をよみかえしてみた。

たっくんへ
私ねたっくんにあうまで
あんまりあいかって名前が好きじゃなかったんだよ?
“あ”から始まる名前っていっぱいあるから
いつも私だけあだ名がなかったの。
わがままな私はそれが嫌だったんだ・・・。
でもたっくんが私にあだなをつけてくて
すごく嬉しかったんだよ?
その可愛らしい声で
“あいちん!”って呼ばれるのが
本当に嬉しかった!
たっくんにあきらめてって言われて
たっくんに嫌いって言われて
本当に悲しかった。
やっぱりたっくんのこと
あきらめられないよ・・・。
私はたっくんがどうしても
大好きだよ。
私は自然と涙があふれでてた。
こんなに気持ちがうごかないなんて・・・。
私の気持ち、このときから1mmもうごいてない。
私はたっくんが本当に大好きだ・・・。
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