ホームレスな御曹司…!?
最上階の部屋へ着くなり、広樹はあたしを抱いてベッドへ降ろした。


「覚悟、見せてよ」


いつもと違う広樹。


怒ってるような、責めてるような眼差しに、あたしはどうしたらいいのかわからなくなる。


「服、自分で脱いでよ?」


言われるままに従い、あたしはワンピを脱ぎ捨て、下着だけの姿で広樹を待った。


「いいんだね?」


「…うん」


押し倒されたベッドの上で重なる広樹の体。


このまま…。


このままあたしは広樹を受け入れる。


気持ちも体も、まるごと全部。


間違ってない。


当然でしょ?広樹とあたしは恋人同士。


もっと早くこうなるべきだった。


そしたら何もかも忘れて広樹に…。
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