ホームレスな御曹司…!?
「あ、あの…!」


「ん?」


「やっぱり…やめません、か…?」


「だから、無理」


「でも…!」


「もうオレ達、半年だぞ?」


「ハイ…」


「親父も母さんも、もう待てねぇって」


「だけど…」


「つき合ってる事実は確かなんだから、その報告ぐらい、いいだろ」


「………」



知香は緊張のせいか、何度も溜め息と堂々巡りの会話を繰り返しては、落ち着きなくスカートの裾をモジモジさせる。


その仕草すらオレにしか見せないモンなんだって思うだけで。


たまらなく愛しい。
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