ホームレスな御曹司…!?
「怖い?」


「ううん…平気」


───ギュッ


広樹は這わせていた唇も手も止めて、あたしを抱き締める。


「壊れそ…。これ以上はお預け、だね?」


「…広樹?」


「ボクのパジャマ貸すよ。2人でベッドで寝よう」


「あたし…」


「眠るだけ。何もしないよ」


そう言って広樹は笑ってパジャマを貸してくれた。


「ベッドで待ってるから。覗いたりしないから、着替えなよ」


「うん…」


モソモソと着替えて、あたしは広樹の待つベッドへ潜り込んだ。


抱き締められる想いの強さに、呼吸が苦しくなる。
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