誠の紅桜に止まる蝶~番外編~
土「ばかやろう。そんな夢ごときじゃ俺は死なねえよ!」

沙「あのね、夢と現実は時につながることがあるのよ。霊力がある私蝶がおなじ夢をみるなんてまずないことなのよ。だからこそ占うの。」

平「でもこうして改めて見ると沙織って巫女なんだな。」

そう平助がつぶやくとみんなが沙織を見つめる。

その視線をうけてにっこりと微笑む。

沙「そうよ。私は新撰組を守護する巫女。だからあなたたちを守るのも役目の一つよ。」

そういうと後ろの襖がからりと開く。

「蝶。準備ができたのね。」

「うん。」

巫女服に身を包むと不思議と懐かしい気持ちになる。

これが、私の中に眠る祈り姫の霊力なのだろうか?

沙「さあ。歳三。庭の池に来て。」

土「ったくわかったよ。」

わたしと沙織はそっと庭に降りる。

そして土方さんもゆっくりと続いて歩く。

沙織はそっと足を進めて池の上を歩く。
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