誠の紅桜に止まる蝶~番外編~
だけど今の言葉原田が聞いたら怒りそうだな。

そんなことを思いながら微笑む。

「蝶は少し熱があるようです。」

「そうか。後は吐き気か?」

「はい。後少し体がだるいと朝言っていました。」

「そうか・・・」

するとそっと平助が入ってきた。

平「蝶は?!」

一「今は寝ている。

平「そうか・・・なあ土方さん?」

土「なんだ?」

平「蝶もしかしてさ・・・身ごもってるんじゃねえか?」

「「はあっ!?」」

平助の突然の言葉に二人で声を上げる。

平「だって花街の姐さんが身ごもったとき体がだるくて、吐き気がしてすこし熱が出たっていってたぜ!?」

一「でもまさか・・・」

土「・・・・・」

確かに蝶の症状とあてはまる。

すると廊下でがたがたっと音がした。

新「な、なんだって!!??ち、ちよちゃんが身ごもった!!??」

平助が驚いた顔をして部屋に転がり込んでくる。

平「いや、まだそうと決まったわけじゃねえけどさ。」

新「こうしちゃいられねえ!!平助!出かけるぞ!!!」

平「はあっ!っておい髪ひっぱんなよ!!!」

そして二人はずるずる出て行った。
< 122 / 160 >

この作品をシェア

pagetop