誠の紅桜に止まる蝶~番外編~
「もしも俺との間に子供ができたらどうする?」

「え?!」

突然の言葉に瞳を丸くする蝶。

そしてゆっくりと起き上がる。

その肩を俺は支える。

「お前の症状が平助が聞いた身ごもったときの症状と一緒なんだ。だからもしかしたらお前は身ごもってるかもしれねえんだよ。」

「うそ・・・」

突然のことに驚きを隠せない様子の蝶。

それはそうだろう。

いきなり身ごもったなんて言われたら誰だって戸惑うだろう。

「もし、本当に身ごもってたらどうする?」

「え?」

「お前は生みたいか?」

まっすぐに俺の瞳を見つめる蝶。

そしてなにか口をぱくぱくさせてやめてしまう。

「わ、わたしは・・・・」

次の言葉をゆっくりと待つ。
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