誠の紅桜に止まる蝶~番外編~
そして私はふわっと桜の木に舞い上る。

そして少しの間淡い雰囲気を楽しむ。

「あっ!まだ仕事残ってたんだ!!!」

わたしは急いで木から舞い降りる。

するとそこには歳三さんが微笑んで立っていた。

「と、しぞうさん・・・・」

あまりの出来事に声を失う。

「なあに驚いてるんだよ。」

「だ、だってさっきまでわたしだけだったので!!」

「お前が気に舞い上ったときからそこにいたぜ?」

「ええっ!?」

「ずうっとお前を見てた。」

「な、なんで言ってくれないんですか!!」

「お前がいなくならないか見てたんだよ。」

「え?」

「だけど、ちゃんとお前はここにいるな。」

そう言って私の頬を触る。

「当り前じゃないですか。」

その手の感覚に私はにっこりと微笑む。
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