誠の紅桜に止まる蝶~番外編~
「ど、どうしたんですか?」

わたしはわけがわからずきょとんとする。

「いや、お前が鈍いっていうことを忘れていた・・・」

「ちょっと歳三さんどういう意味ですかそれ!!」

「いいか、一度しかいわねえからよく聞けよ?」

「?はい。」

「俺は春が一番好きな季節なんだ。」

「温かいですものね。」

「いいや、お前と出会った季節だからだ。」

そう言うと少し腕に力を込める。

「え?」

「今までは梅の花が一番好きな華だったが今は違う。桜が一番好きな花になった。」

「どうしてですか?」

「桜とお前が似てるからだ。」

「と、歳三さん・・・・」

わたしは急な言葉に顔を真っ赤にする。

「なあ蝶。さっきの言葉の意味だが、確かに少し遠まわしすぎちまったな。」

「どういうことですか?」

すると土方さんがふわりと私から腕を放し正面に来る。
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