誠の紅桜に止まる蝶～番外編～
「普段こんないい女が傍にいるのにな。だけどこれは俺の心を癒してくれる大切な存在だから誰にも渡す気はねえがな。」

そう言って土方さんは私の髪をさらりともてあそぶ。

「い、いきなりどうしたんですか？////」

私は土方さんの言葉に顔を真っ赤にしながら尋ねる。

「いや。ただそう思っただけだ。」

そう言って私の頭をぽんとなでる。

「ずるい土方さん・・・」

いつも土方さんは急にこういう言葉をいう。

普段、仕事が忙しくてなかなか話す時間が取れなくて寂しくてもこういう土方さんの言葉ですべて許してしまう。

だってすべての言葉に土方さんの思いを感じ取れるから。

「ふっ。いつものお返しだ。」

「え？」

「なんでもねえよ。そうだ。蝶、今日は沙織と買い物行くんじゃなかったのか？」

「あっ！そうだ！じゃあ少し出かけてきますね。」

「ああ。気を付けて行けよ？」

すこし心配そうに目を細める土方さん。

「はい。大丈夫です♪」

そして私は土方さんの元を去り、沙織と共に町へ出かける。
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