誠の紅桜に止まる蝶~番外編~
「さっきの呉服屋で一目ぼれしたのよ。蝶に似合いそうだなってね。」

「え?で、でも・・・」

「受け取ってくれないの?」

うるうるとした瞳で私を見つめる沙織。

「うっ・・・ありがたく貰わせていただきます。」

「やった♪早速着てみてくれない?」

「えっ?」

「すみませーん!奥の部屋借ります♪」

「どうぞー」

甘味屋の女将さんが快く申し出を了承する。

「さあ。着替えてきて?」

「う、うん・・・」

私は沙織からもらった着物に着替える。

「うわあ・・・きれいな着物・・・」

着てみてより一層綺麗な着物だと感じる。

そして私はおかみさんにお礼を言い、沙織のもとへ戻る。

「ど、どうかな?」

「蝶すごい似合う!!!」

沙織は目を輝かせながら頷く。

そんな様子に私はおもわず照れてしまう。

「ありがとうね。」

「きっと歳三も惚れ直すわね♪」

そう言って楽しそうに微笑んだ。
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