誠の紅桜に止まる蝶~番外編~
そして私たちは屯所に戻る。

「ただいま戻りまた。」

沙織が元気よく叫ぶと近くにいた新八さんと平助君がよってくる。

「おう。お帰り沙織、蝶ちゃん。」

「ただいま新八さん。」

「あれっ?蝶なんか朝と着物違わねえか?」

平助くんが目をぱちくりさせて私を見る。

「へ、へんかな・・・?」

あんまりにも見られるので私は少しうつむきがちになる。

「い、いやっ!全然変じゃない!ってかむしろ似合いすぎてる!!」

平助くんはそういうとぶんぶんと頭を振る。

「ありがとう。」

私はにっかりと微笑む。

すると心なしか平助君の顔が少し赤くなったような気がした。

「いやあー蝶ちゃんは何を着ても似合うなあ♪」

そう言って新八さんは私の頭をぽんぽんとしようと手を伸ばす。

すると沙織が新八さんの手をぴしゃりと叩く。

新「いってええ!!」

平「うわあ・・・すげえいい音。」

沙「気安く蝶に触れないでよね!新八さんは!!」

新「ちっきしょう俺だけかよ!!くっそ平助飲みに行くぞ!!」

平「わわっ!新八首を掴むなよ!!」

そう言って二人は出かけて行った。

「さあてと。私原田さんの着物渡してくるわね。」

「うん。」

そう言って沙織は歩きだした。
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