誠の紅桜に止まる蝶~番外編~
私の顔を覗き込むと沖田さんはあやすように微笑む。

「そんなに心配しなくても大丈夫だと思うんだけどなあ?なんなら蝶ちゃんも芸者の恰好してみる?」

「え?」

いきなりの言葉にぽかーんとsてしまう。

「それいいっ!!俺蝶の芸者姿見たい!!」

平助くんが目をキラキラさせながらつぶやく。

「よし!決まりだね。じゃあすみませんがこの子の着付けお願いします。」

「わかりました!」

そう言って近くにいた芸者さんが私を隣の部屋に連れて行く。

「えっ!ちょっ!!」

あれよあれよという間に着替えさせられて化粧を施される。

「みなさん。とても綺麗な芸者さんになりましたよ。」

そう言ってすっと襖を開けられる。

すると水を打ったようにしーんと静まり返る。

「や、やっぱり似合わないよね・・・・」

私は恥ずかしくて下を向く。

新「ちょ、蝶ちゃんだよな?」

蝶「はい。そうですけど?」

平「うっわああああ!!すげえかわいい!!」

蝶「え?」

原「ああ。こりゃいい目の保養だな」

沖「いつもと違う感じで新鮮だよ。」

一「・・・・きれいだ・・・・」

みんな口々に賞賛してくれる。

お世辞とわかっていても思わず顔を真っ赤にしてしまう。

だけど土方さんは不機嫌そうに私を見る。

・・・やっぱり似合わないかな?

すこし悲しくなったが、沖田さんにお酌を頼まれてそのままお酌をしていた。
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