悲しみの桜【短編】

最低な男でありたい

「おっ!やっぱりここに

いたかっ」その声に俺は

振り向いた翔太だ。翔

太とは亮がこの街からい

なくなった後に出会った

。まだまだやんちゃ盛り

の男だが、仲間とか家族

とかを大切にする男だ

今この街で、ダチと言え

るのはこいつぐらいだ。

「おい心成!木とか眺め

てボケたかっ?」と翔太。

俺は、

「お前みたいなバカには

この木の良さなんか、わ

かんねぇよなぁ?」と言

い返した。

「心成?てめぇもバカだ

ろうが?」と翔太。二人

はうなづきながら爆笑し

た
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