それでも私は君が好き
「そっ…そそそソウジョウって…まさかまさか同中!?」
「そうだけど?」
「全然知らなかった…」
そう、里緒と真壁君と神崎君は三人とも同中
“湊城上ヶ原中学校”出身。
「私はどこかの誰かさんと誰かさんみたいに校内で有名じゃなかったから。」
「何で俺まで…」
ちょっと面倒臭そうに呟く真壁君。
それを見て私はクスっと微笑んでしまった。
それに気づいた真壁君はコツンっと頭を小突いた。
「笑うな。」
「ごめんなさい。」
一瞬だけ、まるで二人だけのような空気だった。
ちょっぴり幸せだった。
普通に話せた…
良かった。
安堵と温かい気持ちでいっぱいだった。