それでも私は君が好き
俺と君 from 慎也
「しんやー!」
「おう!」
俺は友人の翼から受け取ったサッカーボールを
ゴール目掛けてシュートした。
「ゴール!」
「うおー!さっすが慎ちゃん!」
「だからそのちゃんづけは・・・」
服の裾で汗を拭いながら眼鏡をとる。
「おまえさ、そろそろコンタクトにしたら?試合中とか邪魔じゃね?」
「いやだ。いちいち面倒くさい。」
「また~。相変わらず子供みたいだな。」
「うっさい。ほっとけ。」
このくそ暑い中、何故俺はこいつの説教をくらわなければならないんだ。
とゆうか、いちいち言葉を返すのが面倒くさくなってきた。
一日に何度も聞くこの文句に
だんだんと軽くあしらうようになった。
「お前ら一年コンビは本当に手強いな~」
休憩で顔を洗おうとした時に三年の後藤先輩が話しかけてきた。
「そうですか?」
「ああ。お前らがきてから先輩部員達も皆、必死に練習してるよ。」
「そうですか。」
俺は昔から口下手だ。
よく人見知りをする。
そんなこともよく知ってるのが・・・
「しーんーやー俺も混ぜて!」
「暑苦しからこっちくんな。」
「うえーひど!今更何照れてんだよ。」
「照れてねー!つか・・・うわっ・・・ちょ・・やめ!」
翼が手のひら一杯に水をためてかけてくる。
「てんめぇ・・冷たっ・・」
「へへっざまーみろ!」
「くそっ」
そして俺はやり返す為に近くにあったバケツに水を組み始めた。
ガキみたいだと分かっているが、柄じゃないが、コイツとなれば別だ。
本当に情けないと思う。
大人気ないが。
「うへへぇ!?ちょっ・・慎ちゃ~んそれは反則では・・」
「だめれ。」
「いや~!!」