それでも私は君が好き
「ははは。本当に一年コンビは仲がいいね~」
「「よくありません!!」」
「ちっ・・・覚えてろ。」
「ハァハァ・・・はは!久しぶりだな」
「知るかよ。そんなんいちいち覚えてるかよ。」
「嘘だ~本当は嬉しくて仕方ないくせに!素直じゃねーな」
「誰がだよ。」
俺と翼は小学校から同じ。
腐れ縁だ。
お互いに隠し事はないほど知り尽くしている。
自分でも気持ち悪いと思う。
だが、そんなコイツは俺にとってはかけがえのない親友だ。
唯一俺が心を許したやつ。
俺の・・・
「あっ!ここにいた~。」
俺はその声にはっと顔を上げた。
「ん?探してたの?」
「そうだよ。もうミーティング始まってるからね?」
「うへへ。ヤッベ~前島に怒鳴られる!」
「慎ちゃんまで!」
「ああ・・・悪い。」
俺は重たい腰を上げて立ち上がる。
「・・・」
翼はそれを騙って見つめていた。
「行くぜ。」
「ああ。」