それでも私は君が好き
携帯の液晶画面をみて時間を確認する。
桜子おばあちゃんとの約束の時間は4時。
携帯はもう3時50分をさしていた。
ここから商店街まで歩いたら5分、
全力で走ったら、2分!
よし!と携帯を閉じて鞄にほりこむと、
大きく息を吸い込んだ。
「綾瀬真弓、行きまあーす!!」
我ながら馬鹿だと思ったが、
久しぶりに会う桜子おばあちゃんを
思い出したら何だかウキウキしてきた。
おばあちゃん、
元気かな?
そんなことを思いながら私は全力でおばあちゃんのもとへと
走るのだった。