それでも私は君が好き


「君、名前は?」


ほらね。同じクラスなのに名前すら知らない。


まあ、仕方ないけど。


「綾瀬…真弓。」


「アヤセマユミさん?フフッ…面白い子だね。」


まさかこんな形で自己紹介するとは思わなかった…


「…」

「俺は神崎翼!よろしく。」


スッと細長く男の子らしさを感じさせる手を出した。


「……よろしく。」


まるで西洋人と握手してるかのよう。


「ほら!慎ちゃんも!」


「なんで俺まで…つか、そのちゃんづけするのやめろ。」


軽く拒否されたみたいで傷付いた。


「いいじゃーん(笑)慎ちゃん!ちゃん!」


「きもい。しかも最終的に名前じゃねーし。ただのちゃんだけだろ。」


「アハハハハハハハ!その突っ込みサイコー!さすが慎ちゃん!」


回りの人達もつられて笑う。


この二人は名コンビ?みたい。







< 6 / 28 >

この作品をシェア

pagetop