それでも私は君が好き
「君、名前は?」
ほらね。同じクラスなのに名前すら知らない。
まあ、仕方ないけど。
「綾瀬…真弓。」
「アヤセマユミさん?フフッ…面白い子だね。」
まさかこんな形で自己紹介するとは思わなかった…
「…」
「俺は神崎翼!よろしく。」
スッと細長く男の子らしさを感じさせる手を出した。
「……よろしく。」
まるで西洋人と握手してるかのよう。
「ほら!慎ちゃんも!」
「なんで俺まで…つか、そのちゃんづけするのやめろ。」
軽く拒否されたみたいで傷付いた。
「いいじゃーん(笑)慎ちゃん!ちゃん!」
「きもい。しかも最終的に名前じゃねーし。ただのちゃんだけだろ。」
「アハハハハハハハ!その突っ込みサイコー!さすが慎ちゃん!」
回りの人達もつられて笑う。
この二人は名コンビ?みたい。