それでも私は君が好き
そして、今に至る。
来てくれたのはいいけど…
まさかあんな言い方をされるなんて思っても見なかった…
「あんなに冷たい人だったんだ…」
雲一つない空の下で、私一人。
ポツンと取り残された感じがする。
なんか心に穴が空いたみたいで少し寂しかった。
「つまり私はふられたんだ…」
口では分かっていても、やはり心は受け止められぬまま。
「……ハァ。帰ろ…」
重いため息をついてとぼとぼと歩き出す。
後味の悪い空気を残して、屋上を後にした。
そう言えば、告白場所が屋上って…ちょっとベタだったかな?
あ…部活、何にしよかな。里緒と一緒にしよかな。
今日の晩ご飯はお母さんの手作りハンバーグがいいな。
もう考える力のない私は、そんな事を思いながら里緒が待つ教室に向かった。
ガラッ!
そこには、長い綺麗な髪をなびかせ、机の上に座り腕組みをして夕陽に照らされながら窓の外を見上げる里緒がいた。
ずっと私のこと…待っていてくれたんだ…。
そう思うと、やるせない気持ちでいっぱいで胸が痛んだ。