小さな幸せ
ママに促されて電話をする。


「もしもし、伯父さん?  

 見たけど、  しないよ。


 伯父さんがスク-ルに居るのそんなに嫌ならやめるけど、

 お見合いは嫌だから。


 香澄ちゃんから聞いてるでしょ、

 え?そんなの知らないよ。


 とにかく断って。分かった?」



ママは目を丸くして、


「和実、そんな言い方、、」


「もおっ信じられない、伯父さんたら、

 香澄ちゃんとケンカして

 その腹いせにお見合いさせたいみたい。

 見合いして会社継げって…」


「え?兄さんたら何を馬鹿なこと。」



「ママ、あたしもしかしたらスク-ル辞めることになるかも。」


「そう。」


「そうって、今の勢いで言ってるわけじゃなくって…」


「和実がそうしたいならママもパパもいいのよ。」


「嘘、」


「できるなら、和実の恋応援したいと思ってる。

 和実がしたいようにしていいの。

  人生は一度だけよ。

 後悔しないように、和実らしい選択をしなさい。」





< 144 / 297 >

この作品をシェア

pagetop