小さな幸せ
「きゃあっお、下ろして!!」

ストンと優しく下ろしてくれた彼は、

紅くなりながら、


「ごめんなさい。嫌でしたか?」


と、気まずそうにしているので、


「いえ、あの、重くてすみません。

 寝ちゃったりしてごめんなさい。」


と俯きながらこっちから謝った。



助手席でひたすら俯く

重かったろうな、

私の馬鹿!

何でデ-ト中に寝ちゃうわけ~

凄い失礼だよね。


「鈴木さん。」


「あっ、は、はい!!なんでしょう。」


「俺、その付き合うのとかってあんまり経験ないっていうか、

 だからその、色々なれてなくて気分悪くしたらごめんなさい。」


「うぇっ!!私こそ夜弱くってすみません。

 寝ちゃうなんて凄い失礼でした。」




< 18 / 297 >

この作品をシェア

pagetop