小さな幸せ

浅野物産は先輩達にとって伯父さんの会社。


小さい頃に養子として引き取られたのが先輩の方で


事故に会って視力を失ってしまったため、


結局は片割れの兄が次期社長になることになった。


ここに来て、先輩んの目が治るかもと言うことになり

二人に会社を任せてもいいし、

友人である山都にどちらかを婿養子にと言う話にもなっていたらしい。



弟である先輩とあたしの初恋の話を知っていた兄の春貴さんが

自分が晴彦として、

伯父さんの会社に入ることを社長に提案した。


嘘をついてまであたしたちを結び付ける計画をするなんて、

離れ離れに育った、

兄の弟に対する不器用な愛情の示し方なんだろうが、

あたしにしてみれば酷い話。


結局は計画通りにはいかず、

視力だけでも戻してやりたいと。


ああ言った行動に出ることになったんだけど。
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