小さな幸せ
「私、家族にしてもらえたんだね。」

笑顔になりながら画像のプレビューを見ながら

和実が呟いた。


「ああ、そういうことか。」


ふふっ


「何?」


「惣、ウサギの耳としっぽ。可愛すぎ。」


「ばっ馬鹿!!男に可愛いとか無し!褒めてない!!」

「だってホント。」

くすくす笑いながら

「ねえ、小道具なかったら結婚式みたいだね。」


後半の画像は俺達だけのショットが並ぶ。


戸惑う和実を気遣う俺、

そんな写真が続く。


少しずつ笑顔になって行く和実、

俺の視線の先にはいつも和実がいて、

和実の視線の先にも俺がいる。


「惣ったら、

 どれだけあたしが好きなの?」



「その言葉そのまま返す。」


フッとお互い見つめあって笑って


どちらからというのでもなく、


自然に唇が重なった。




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