小さな幸せ
スイミングスク-ルは体力勝負。


若い子が多くて、出入りも激しい。


現役で選手として大会に出るような

覚君みたいな子は別として、

私みたいなのは転職したり、

結婚するまでの腰掛け的な社員が多い。


事務や経理は長く続けられるけど、

やっぱり折角なら教える方が楽しいけど、

女子インストラクタ-の中では最年長な私。


やっぱり、この間も、

本部の事務にならないか打診があった。


体力的なものがあるから、

考えなくちゃかなあとは思っている。


事務室の席に戻って、

はああぁとため息をついていると。


「わっこ、あんた、タイムカ-ド押さなかったでしょ。

押しといたから。」


と葵ちゃん。


「あ、そうだった。ありがと。」


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