小さな幸せ
ぷっくくく


「そう、そうだったの和実、、」


「何よっ。」


「惣さん、まあ、この人たちはまあ、親衛隊ではあったけど、

 決してわっこを偶像化したわけじゃないのよ。

 隙あらばって言う下心はみんな持っててちゃんと抜け駆けしてたから。

 ただ、それを当の本人は気がつかないから未遂に終わっただけ。

 そ う よ ね、あ な た。

 年頃の男の子がそんなことで収まりっこないよね。」


のっこは笑顔で言いながら、瞳は笑ってないよ、ちょっと怖い。


そこにいつの間にか戻ってきたセリが


笑いながら私の頭をぐしゃぐしゃにしながら言った。


「結局は、和実のお眼鏡にかなう人が現れてなかっただけの話よね。

よかったよ、処女をささげられるような人に会えて。」


「もおっみんなして嫌いっ。」


「向こうに食事の用意ができたからどうぞ。」


さすが、レストランの店長。場を治めるのに長けている。


 
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