小さな幸せ
最近の和実ちゃんは良くうたたねしてる。
お腹が大きくなってとっても疲れるらしい。
会った頃はペッタンコだったお腹が会うたびに大きくなるのは、
ちょっと怖い。
イソップ物語で、カエルのお父さんが子どもに牛を説明するのに
このくらい、もっと、もっともぉっとって空気入れて
パアアン☆
っていうの思い出しちゃう。
わ~~~んそんなのヤダよぉ
だから、和実ちゃんが好きだけど、
最近怖くてお腹を見られない。
保健でも、理科でも勉強して、
ありえないってわかってるけど
でも、やっぱり怖い。
「ぱああん!!」
「きゃあっ。」
耳を塞いで目も塞ぐ!!
「あはははっ!面白すぎ。毬乃お前本気で弾けると思ってるんだあ。
いくつだよ~。」
あ、兄貴っ
「馬鹿兄貴!大っきらい!!」
「もう、惣また毬乃ちゃんからかったのね、、」
兄貴の笑い声で目を覚ました和実ちゃんが
呆れた顔で笑い転げている兄貴を見ている。