小さな幸せ
はあ、羨ましい限りだな。

夏休みだからって教員が休みというわけではない。


ここぞとばかりに研修が押し寄せるし、

プ-ルが午前と午後あり、隙間に強化練もする。


体育主任の俺は、プ-ル管理と強化連で夏休みでも毎日学校に詰める。


普段有給休暇なんて取れない教員はここぞとばかりに皆とるが

それすらままならない。


毎年更新できない休暇を捨てている。


「土方先生強化練習、揃いました。お願いします。」


「ああ、今行くね。」


リ-ダ-の子に呼ばれ歩きながら。


「あれ、里奈ちゃんて駅南のスイミング教室行ってたんだっけ?」


ふと、聞いてみた。


「ああ、多分強化連の子大半は通ってましたね。

 大抵2年くらいでやめちゃうけど。」


「へーなんで?」


「基本コ-スが終われば後はタイム上げるだけなんで、

 続ける人少ないです。

 逆に、続ける人は半端なくタイム上げてるから

 あたし達には太刀打ちできないですよ。」


「鈴木和実先生って知ってる?」


「あ~、わんこ先生。

 大好きでしたよ。優しいし人気でしたよ、

 抱っこしてもらいたくって、

 わざと溺れた振りなんかしたなあ。

 男子とか良く胸触って怒られてた。

 でも分かりますよ、

 触りたくなるくらいおっきいから。

 あ、

 先生想像したでしょ。

 エッチ~!!」


「ば、馬鹿っ
 
 お前~大人をからかうんじゃない!!!」///

ちょっと想像したんだけど…





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