小さな幸せ
するするとTシャツと下着が取られて

いつの間にか生まれたままにされちゃったあたし。


ねえ、付き合った経験が少ないとか言ってたでしょ。


こういうことやけに手慣れてないですか?


何かちょっとムカつく。


「何?」


自分の服を脱ぎながら首をかしげる。


惣さんの引き締まった身体は日に焼けて真っ黒で

かっこいい!!

2割増しで逞しく見えると思う。


なんか眩しい。


私なんてずっと室内だから病的に白いし。


恥ずかしい。


掛け布団の下に合ったタオルケットを

ズルズルと引っ張り上げ身体を包み隠す。


「あ、こら隠すな。」


「やだ、だってこんな恥ずかしい。電気消して。」


「駄目。」


タオルケットを勢いよく剥ぎ取られ組み敷かれた。

「や、意地悪。」

「俺は優しいはずだよ。」


「だって」


「きみがこんなに愛しくて可愛くってしょうがないのに?」

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