赤い狼と黒い兎Ⅱ
第5章
あと1分で…狩りの時間。
みんな早く行きたい気持ちを抑えているのか、ソワソワとして落ち着きがなかった。
…それが逆に鬱陶しいんだが。
―――カチッ
近くにある時計が6時を指し、みんなはピンッと素早く時計を見やる。
『…時間だ。行け』
そう言うと、その時計の前にはあたししか居なくなった。
……はぁ。この仕事を始めてから、みんなが生き生きしだしたな…。
最近は平和になって暇だったからか…?
なんてノンキに考えながらボーッと歩き出した。
―――ドンッ