赤い狼と黒い兎Ⅱ
『もしもし』
《お疲れ様でした。おかげで繁華街は静かになりましたよ》
『あーそうですか。で、まだあんの?』
家についてリビングに入ると、久しぶりに瑠宇がいた。
「お帰り」
「ただいまー」
瑠宇に軽く手を振って自室に向かう。
《ええ。今度は性犯罪じゃありません》
『…族か』
《はい》
黒いコートを脱ぎ捨て、仮面を外してテーブルに置いた。
《まぁ、多少性犯罪は混ざってくるんですが》
『ハイハイ。…で?それはどんな内容なワケ?』