赤い狼と黒い兎Ⅱ



《朱雀…とかね》

『…てめぇ、今敢えて朱雀っつったろ?』

《いい機会じゃないですか。団結してみては?》

『おめぇ…くたばりてぇか?』

《滅相もない》




…チッ。


舌打ちをして息を吸い込んだ。




《もしもの事があっては、と言ってるんですよ》

『そうですか。…こっからはもう自由に動いていいんだな?』

《はい。その代わり、終わったら連絡はちゃんとして下さいね》

『りょーかいっす』

《それでは。》




そう言ってブチッと通話を切った。




『まーいーや。寝よ』




電気を消して布団に潜り込み、すぐに夢の世界へ旅立った。



< 151 / 360 >

この作品をシェア

pagetop