赤い狼と黒い兎Ⅱ
「手加減とか必要ないっしょ~」
「加減するだけ無駄だって」
「だよね~」
琉樹も話に加わり、余計に騒がしくなった。
亜稀羅は隣で欠伸を零しながら煙草を吸って、双子は下で遊んでいる。
残りのメンバーはこの部屋でお喋り……、というか興奮を露わにしているだけ。
『興奮すんのはいいけど、あんま暴れんなよ』
亜稀羅から貰った煙草に火を点け、煙を吐いた。
そんなあたしを、3人はきょとんとした表情で見つめる。
「何で?」
『今回は暴れるのが目的じゃないから。』
そう言うと、悲鳴のような声が高く上がった
……煩いことこの上ない。
「どーゆう事!?」
「じゃあ何しに行くワケ?」