赤い狼と黒い兎Ⅱ



『一方的に潰しに行くだけ。暴れる事はしない』

「「「…………?」」」




3人は意味が分からないといった顔で、首を傾げていた。




「つまり、暴れる必要が無いくらい」

「へっぼいグループだって事」




双子の言葉を聞いて納得した3人は、アタマを上下に振った。


…理解力が遅いなあ。




「なーんだ、そんなヘボいの相手にもなんねーじゃん」

『だいぶ薬やらシンナーやらやってるみたいだからな。骨まで腐ってるさ』




フッ、と鼻で笑いタバコを揉み消した。


ただ心配なのは、武器を持ってないかって事だ。


そういう腐った奴らはみんなナイフ持ってやがるからな……。




『……ま、用心くらいはしとけよ』

「はいはーい」




夜まであと、もう少し……────




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