赤い狼と黒い兎Ⅱ
「ひまちゃんって言うなー!!」
『ひまちゃーん』
「馨っ」
『はいはーい』
「~~~っ、なんなんだよもうッ」
怒って離れて行く向日葵。
あら…ちょっとからかい過ぎたか…。
やっぱこうしてると穏やかだよなぁ。のどかになってきたのか、元からのどかなのか……。
『うおっ?!』
すると後ろから抱き付かれ、めちゃくちゃ体重を掛けられてる。
『重いー』
まぁ犯人は1人しか居ないんだけど。
「馨~」
『何?てか重い…マジで』
さすがのあたしでもこの体制は辛い。だんだん前のめりになってきたからね。
それを察してか、少し軽くなった。