赤い狼と黒い兎Ⅱ
『朱雀…。今回は急な集合なのに集まってくれてありがとう。こっちもなるべくサポートはするから、思う存分暴れてくれていいよ。手伝ってくれてありがとう』
さっきのように笑顔を見れば、どもりながらも返事を返してくれる。
うん、みんな良い奴ら。
「総長!!敵が来ました!!」
その言葉にグラウンドを睨み付け、フードを被った。
『アイツらは武器持ってるかもしれねぇ。十二分に気をつけろ!危なくなったら下がってもいい。てめぇら!!』
いろんな感情が入り混じる視線に、フッと笑みを零し
『死ぬんじゃねぇぞ。』
右手を前に突き出した。
そうするとみんなが右手を上へ掲げた。
…上、か。みんな良い目つきだ。
そして、狼鬼メンバーはいつもの仮面をつけ先頭を歩いた。