赤い狼と黒い兎Ⅱ
さて、俺はどーすっかな。見てんのもいいけど、やっぱひさびさに暴れてぇじゃん?
アイツらのトップは誰だ?…っと、縛られたくねぇからこんな事になってんだっけ。
でも主犯格が居るよなぁ…。それ探すために前行くか。
たまには最前線で戦うのもいいかなー。
「黒狼が出てきていいのか」
『!、唯』
誰か来てたのは分かってたけど、まさか唯だったとは…。
『たまにはいいじゃん?守られてばっかもつまんねーし。それに、……』
「?、それに?」
本当は特攻服脱いで、この仮面を取って大いに暴れたい。
けど、俺が暴れちまったら止めれる奴が居ねぇ…。
この特攻服はある意味、俺のストッパー役なワケだ。
特攻服の重みがある分、責任も重い。
『いや。別に。とりあえず、あそこで見てるだけの奴ぶん殴りに行こうか』
「…あぁ、いいぜ」
背後は唯に任せよう。今は前しか見据える気がない。