赤い狼と黒い兎Ⅱ
ただ、深子の言うように暇な事には変わりない。
亜稀羅はー今日は何故か朱雀に行ってるしー。
『……あぁ、そうだ』
たまには、朱雀の倉庫に行くのもいいんじゃない?
てゆーか、行ったこと無かったし。
「何?そのあくどい顔」
『失礼だな、お前』
あくどいってなんだ。あたしはどこかのヤクザか。
「で、どうかしたの?」
『倉庫行くか』
「倉庫、居るじゃん」
『違う。朱雀だよ』
「「へっ?」」
「また何を言うかと思えば…突発的だな」
春架と麻友美は驚いて、琉樹は溜め息を吐きながら苦笑いをした。
「朱雀の倉庫に…」
「行くのか?」
『まぁ暇だし。面白そうじゃん』
「朱雀の倉庫に面白さを求めて行くとはな…」
ククッと喉を鳴らして笑う琉樹に対して、2人は行く気満々。
「いーじゃん!楽しそう」
「そうと決まれば早速レッツゴー!!」
琉樹も、パソコンをカバンに入れてさり気に行く気満々だった。
『(なんて言うか…。何だかんだ言って興味はあるんだな)』
苦笑いを零して、3人の後ろを歩いた。