赤い狼と黒い兎Ⅱ
「え、何!あんたら車の改造もやってんの!?」
車好きの春架が、向こうで車をいじってる少年?に目がいった。
「あ?あぁ…アイツらは車専門でやってる奴らだよ」
「へー!朱雀すげー、新しい発見」
「あれ、なんの車?セルシオ?」
「それもあるし、クラウンとかベンツとか」
『ベンツ改造してんの?勿体ねー』
ベンツは改造しなくてもイカツイだろ。
ちょっとあっちに興味出てきた。
『他になんかいじってんの?』
「あっちは車だけ。バイクならその隣」
『あーなんだ。涼連れてこれば良かったな』
「なんで?」
『改造バイクの勉強』
「馨…やんの?」
『やって欲しい奴いんなら、やるけど?』
そう言うと、一斉に手が上がった。
何故か奴らの心の声が聞こえるような気がする…。
「…めっちゃ居るけど?」
「なんだよそれー!」
「うちらにもやらせろよ!」
「他人のバイクとかめっちゃ楽しそうじゃん」
「ハイハーイ!今ならもれなく!うちらも改造してあげるよ~ん」
……ま、たぶん面白がってやりたいだけだろうけど。
『亜稀羅、涼呼んどいて』
「へーい」