赤い狼と黒い兎Ⅱ
バンッ!
勢いよく開いた扉の向こうによく見知った顔触れが並んでいた。
それも複数…。
「よーっす!元気かー、クソガキ共ー!」
「相っ変わらず声デカいわね。少し黙ったら?」
「まぁまぁ、久しぶりなんだから落ち着いて…」
「変わってないねー。倉庫は。」
みんな驚きすぎて混乱してる。あたし以外。
…はぁ。来るなら前もって言えよな…。対処するこっちの身にもなれっ!
でもこんなバカな連中でも、唯一逆らえない連中なんだ。
今日は他の先代も来る気配がするしな…。
あたしは軍手をポケットにしまい、先代達に向かって頭を下げた。
『お久しぶりです。…初代方』
きっとみんなびっくりしてあたしを見ているに違いない。
だってあたし、先代に対してこんな事しないし。みんな仲間だから。
でも…この人達は、他の先代達とケタが違う。あたしの…憧れの人達。