赤い狼と黒い兎Ⅱ
その言葉にみんなは揃って首を傾げた。
『これを見せる前に、お前らに話す事がある。嫌なら嫌って言ってくれていい。…いいな?』
そう聞くと、ゆっくりと頷き真剣にあたしを見る。
……やりにくい!
そこまで…緊張感出さなくてもいいよ?つか、あたしの男口調がダメなのかっ?
まっいいや…。
『お前ら、野田覚えてっか?』
「野田って……」
「サツかよっ!?」
「どーした馨…」
みんな驚いたようにあたしを凝視する。
当たり前か…サツ嫌いだし?
『まぁまぁ、本題はこっからだ』