赤い狼と黒い兎Ⅱ
『辞めたと』
「……そうか」
おっと、話しが逸れた。
『そんで、野田が言った“協力”っつーのは昔みたいなやつじゃない』
「じゃあなんだ…?」
『ここ最近、狂った族や組、組織が多くなって来たらしい。それで、そいつらを潰して欲しいっつう事だ』
「はっ?潰し…?」
「つか、何でそれをあたしらに…?」
きょとんとする奴も居れば、困惑気味の奴もいた。
『“善良な族だから”…だと』
「……野田の言う事は信じらんねぇ」
それは言えてるけどな。アイツは結構必死にあたしに訴えかけてたぞ?