赤い狼と黒い兎Ⅱ
『あ、亜稀羅は?』
もう諦めた。どうせこいつらはこういう奴らだ。
分かってたけど、現実は残酷な…なんて。
「馨がやるならやるよ?」
…うん。お前はあたし中心か?
自分の意思はないのかっ!?
なんて、問うても笑顔で頷かれそうだからやめた。
『はぁ…。全員賛成、ね』
「紙袋見ていいっ?」
『あー待て。みんなそれぞれ違うから』
確かテーブルの右端に置いてあるのはあたしの服だ。
だとすると…その隣から春架、麻友美、深子、磨子、琉樹、亜稀羅の順番だな。