赤い狼と黒い兎Ⅱ



流石に甘えすぎじゃない?ていうか、この状況じゃ寝るに寝れないじゃん。




『分かった。寝ない。だから力緩めて?』




徐々に圧迫されるカラダ。何気に苦しいから…。




「……」

『そーいえばさ?』




重苦しい空気を取り払うように話題を変えた。


その空気に耐えられない。あたしが。




『みんなどこ行ったの?倉庫にもいないし』




あたしがここに来たとき、部屋には爆睡した唯兎しかいなかった。


下っぱくんたちは居たけどね。




「さぁ?…どっか行ってんじゃねぇ…?」

『…どっか行ってなかったらここに居るでしょ』



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