ほんとの気持ち
それから数日同じような日々が続いていた。
そんなある日、運命の出来事が起きた。

その日は、なんだか家に帰りたくなくて教室に1人で残っていた。

教室には誰もいなくて野球部やサッカーぶなど部活の声だけが聞こえていた。

窓側の席に移動してぼんやり机に顔を伏せていたらいつの間にか眠ってしまっていた。

――――‥
――――――‥

よく寝たと思ってふっと顔をあげると目の前には、宮本先生!?

「よお!!意外に起きるの早かったな♪」

そう言って私の頭を撫でる先生。

夕日の光が反射して先生の顔を照らしていた。

ニコニコして私の頭を撫でる先生。

先生の顔をずっと見続ける雪菜。

入学式のあのことを思い出す―‥

二人の間に温かい時間が流れたあの日のことが雪菜と先生の両方の頭に流れていた。
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