Love Story's+α



ぶらぶら歩いてると


―――


――





「忘れ物」


えっ?


振り向くと、息せき切って走って来る。


「あっ、すみません」


手を出すと


………


……





…へっ?


抱きしめられてた。


……???


「あ、あの」


「…好きだ」


「……えっ」


「君が…好きだ」


……う そ !


「か、彼女さん…」

「いない!」


「……嘘」


「嘘じゃない」


「わ、私…見たんです。…貴方が綺麗な人と歩いてるのを…」


だから、私は…髪を切ったのに。


「…いつ?」


「…昨日」


何か考えて


「姉貴!」


「…えっ」


「昨日、姉貴に買い物付き合わされた」


「お、お姉さん?」


「あぁ…君が初めて店に来てくれた時から…気になって…君が、高校を卒業したら告白しようと思ってた。…まさか、誰か好きな人がいるなん」


「貴方が好き!」


抱き着いた。


「えっ?」


ビックリしてる。


「初めて会った時から…貴方が、長い髪が綺麗だねって云ってくれたから…伸ばしてた。でも、昨日、綺麗な女の人にあの優しい笑顔見せてたから…彼女さんだと…だから…諦めようとして、貴方に髪切ってもらったの」


「…俺に失恋したと」


「うん」


「俺は君に失恋したと思ってた」


「……」


「……」


「ハハハ…」


「フフフ…」


お互い笑いが…


「…髪、伸ばしてくれますか、俺の為に?」


「はい…貴方が切りたくなるまで…」


云い終らないまに
キスを……




*END*




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