Love Story's+α



「ハハハ…私はいけずですか?困った、困った」


「……」


「染雪さん、笑って下さい。私は貴女が笑ってるのを見るのが好きですよ」


「お、沖田はん」


「染雪さん」


「へぇ?」


「後…どれくらい私の命があるかは分かりませんが」


「沖田はん」


「貴女には、最期まで…この私の生き方を見ていてほしい。そして貴女には 沖田総司 という男がいたことを覚えておいてほしい」


「沖田はん」


「私の支えは、新撰組であり…貴女だ。だから」


「もうそれ以上云わんといておくれやす。うち、一緒にいます。沖田はんが嫌や云わはっても傍にいてます」


「嫌なんて云いませんよ。あ~ぁ、また貴女を泣かせてしまった。土方さんにまた怒られるな」


「へぇ、土方先生にたんと怒られとおくれやす」


「あ、酷いな、土方さんの味方なんだ」


「へぇ、うちの云うこと聞いてくれはらへんのやったら、たんと怒られはったらよろしおす」


「ハハハ…「フフフ…」」


「沖田はん」


「はい?」


「これ…持っといておくれやす」


「これは?」


「茶扇どす。舞扇とちごうて、これやったら小さいさかいに…お守りどす」


「ありがとう。大事にします」


「へぇ、絶対に無くさはったらあきまへんえ」


「はいはい。此処に入れていつも持ってますね」


「おおきに」



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