Love Story's+α
「今日も大収穫」
「よう実ってくれてありがたいわ」
額から大粒の汗を流しながら収穫に精を出す姿は本当に嬉しそう。
代々トマト栽培する農家の跡取りで誰よりもトマトを愛する彼。
農大で相応しい土壌はとか栽培法はとか研究に余念がなかった。
いや今もやけど。
「どんな野菜も勿論トマトも必要以上に甘やかしたらあかん。本来持ってる力を最大限に引き出す。その為の下地さえしたら後はコイツ等次第や」
無農薬、水もギリギリで生き延びようとする力を出させる。
そうすると甘さだけでなく酸っぱさもある本来のトマトになると言うんが彼の持論と言うか美学。