Love Story's+α



怖くて抱きしめられない。


触れたら壊れてしまいそうで…


アイツに触れると震えてしまう自分がいて…


それに気付かれるのが怖くて…


はぁ~


今迄の罰かな。


何人もの女と体を重ねて…


名前すら今となっては顔すらも覚えていない女達…


なのに…


アイツだけは…


自分から告ることさえ出来ず…


あまりにも愛し過ぎるから近寄っちゃいけないと遠くから眺めてた。


あの時、アイツが真っ赤な顔して


「好きです。付き合って下さい」


って告ってくれた時…


俺…舞い上がって、嬉しさで心も体も震えた。


手を握るのも中々出来なくて…


キスするのだって…三ヶ月掛かった。


それも触れるだけのキス。


アイツと付き合ってから、誰とも…抱き合ってない。


アイツだけ…


何もしなくてもいい。


ただ一緒にいれさえすれば…


フッ…嘘だ。


ほんとは…触れたい。


抱きしめたい。


だけど抱き合ったら、アイツが消えてしまいそうで…


俺の汚れた体で触れてはいけない気がして…


………


……





はぁ~


今日も溜め息ばかり。



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