Love Story's+α
バタン!
ドアが開き
「Trick or Treat」
そこには息急ききった君が
俺は震える君を抱きしめ
「ただいま」
「おかえりなさい」
「そのピアス」
「ずっと着けてた。貴方といられる気がして」
二十の誕生日に渡したピアス。
でも二年前此処で俺は心にもない一言を
「もし嫌なら待たなくていいよ」
君は目に涙を溜めて俺を睨んでいた。
あの時君は学生で連れて行くことは出来ず。
それから連絡はなく…
君は俺の耳元で
「Trick or Treat 今度離れたら殺しゃうぞ」
物騒な一言を。
カウンターの向こうではマスターが微笑んでいた。
*END*
【800文字で三題噺:カボチャ·ピアス·バー】